○琴平町民間建築物耐震改修等事業補助金交付要綱
平成26年7月4日
告示第57号
(目的)
第1条 この要綱は、耐震改修等事業を実施する要緊急安全確認大規模建築物又は要安全確認計画記載建築物の所有者(以下「所有者」という。)に対し予算の範囲内において琴平町民間建築物耐震改修等事業補助金(以下「補助金」という。)を交付することにより、耐震性の高い市街地の形成及び避難路の機能の確保を図り、もって震災に強いまちづくりの推進に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この要綱において使用する用語は、次に定めるもののほか、建築基準法(昭和25年法律第201号)、建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)及び建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号。以下「法」という。)において使用する用語の例による。
(1) 耐震改修等事業 耐震診断事業、補強設計事業及び耐震改修又は建替事業をいう。
(2) 耐震診断事業 要安全確認計画記載建築物について耐震診断を実施する事業をいう。
(3) 補強設計事業 要緊急安全確認大規模建築物又は要安全確認計画記載建築物について補強設計を実施する事業をいう。
(4) 耐震改修又は建替事業 要緊急安全確認大規模建築物又は要安全確認計画記載建築物について耐震改修又は建替えを実施する事業をいう。
(5) 要緊急安全確認大規模建築物 法附則第3条第1項に規定する要緊急安全確認大規模建築物をいう。
(6) 要安全確認計画記載建築物 法第7条第2号に規定する要安全確認計画記載建築物をいう。
(7) 避難路 本町において、法第5条第3項第2号の規定に基づき香川県耐震改修促進計画に記載された避難路をいう。
(8) 住宅 一戸建て住宅、長屋建て住宅及び併用住宅(住宅以外の用に供する部分の床面積が延べ面積の2分の1未満のもの)をいう。
(9) マンション 共同住宅のうち耐火建築物又は準耐火建築物であって、延べ面積が1,000平方メートル以上であり、かつ、地階を除く階数が3以上のものをいう。
(10) 住宅等以外の建築物 住宅及び共同住宅(マンションを除く。)以外の建築物をいう。
(11) 耐震診断 建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針(平成18年国土交通省告示第184号。以下「基本的な方針」という。)別添「建築物の耐震診断及び耐震改修の実施について技術上の指針となるべき事項」第1「建築物の耐震診断の指針」(以下「耐震診断の指針」という。)又は国がこれと同等と認めた方法により、建築物の耐震改修の促進に関する法律施行規則(平成7年建設省令第28号)第5条第1項各号に掲げる者(以下「耐震診断資格者」という。)が行う地震に対する建築物等の安全性の評価をいう。
(12) 補強設計 耐震診断の結果に基づく補強工事の設計(建替えを行う場合の建築設計を含む。)をいう。
(13) 耐震改修 基本的な方針別添「建築物の耐震診断及び耐震改修の実施について技術上の指針となるべき事項」第2「建築物の耐震改修の指針」(以下「耐震改修の指針」という。)又は国がこれと同等と認めた方法により行う地震に対する安全性の向上を目的として実施する補強工事をいう。
(14) 建替え 現に存する建築物を除去し、当該建築物の敷地に原則として同じ用途及び同じ規模以上の建築物を新たに建築することをいう。
(15) 申請者 補助金の申請をしようとする、次のいずれかの者をいう。
ア 所有者(複数の者が共同所有する場合、共同所有者全員により合意された代表者又は建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号)に定める区分所有者の団体の代表者)
イ その他町長がアに掲げる者と同等と認める者
(16) 消費税等仕入控除税額 消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額(補助対象経費に含まれる消費税及び地方消費税相当額のうち、消費税法(昭和63年法律第108号)の規定により仕入れに係る消費税額として控除できる部分の金額及び当該金額に地方税法(昭和25年法律第226号)の規定による地方消費税の税率を乗じて得た金額の合計額に補助率を乗じて得た金額をいう。
(ア) 要安全確認計画記載建築物(国又は地方公共団体の所有するものを除く。)
(イ) 昭和56年5月31日以前に着工された建築物
(ウ) 原則として建築基準法の規定に違反していない建築物(耐震関係規定以外の同法の違反がある建築物であって、その違反の是正が行われることが確実であると認められるものを含む。)
イ 平成33年3月31日までに着手した耐震診断であること。
ウ 当該耐震診断の結果について耐震診断の指針に適合する水準にある旨の既存建築物耐震診断・改修等推進全国ネットワーク委員会に登録されている耐震判定委員会(以下「第三者の専門機関」という。)による判定等を受けたものであること。
エ 申請者に課せられた本町の町税のうち、当該補助金の交付申請の日以前に納期(延納、納税の猶予又は納期限の延長に係る期限を含む。)が到来した税額(延納、納税の猶予又は納期の延長があった場合は、これらに係る期限が当該申請の日の翌日以降に到来するものを除く。)を滞納していないこと。ただし、建物の区分所有等に関する法律に定める区分所有者の団体及び区分所有者は、この限りでない。
オ 他の補助金等(耐震対策緊急促進事業制度要綱(平成25年5月29日国住市第53号国土交通省住宅局長通知)に基づく補助金を除く。)の交付を受けていないこと。
(ア) 要緊急安全確認大規模建築物又は要安全確認計画記載建築物(国又は地方公共団体の所有するものを除く。)
(イ) 前号ア(イ)及び(ウ)のいずれにも該当する建築物
ウ 耐震診断の結果、倒壊の危険性があると判断された建築物に係るものであること。
エ 法に基づく指導又は特定行政庁による任意の勧告を受けたもので、建築基準法に基づく耐震改修に係る命令を受けていない建築物に係るものであること。
オ 当該補強設計の結果について耐震改修の指針に適合する水準にある旨の第三者の専門機関による判定等を受けたものであること(建替えを除く。)。
ア 前号に規定する要件を満たす事業であること。
イ 建替えにあっては、補強設計の内容に基づいた概算改修工事費用が把握され、かつ、その額が妥当であると認められるものであること。
ウ 原則として香川県内に営業所を設けている事業者が施工する事業であること。
2 前項の規定にかかわらず、この要綱による補助金の交付を受けた場合においては、当該交付を受けた建築物について、再度同一事業に係る補助金の交付を受けることはできない。
ア 一戸建て住宅 耐震診断(設計図書の復元、第三者の専門機関の判定等を含む。)に要する費用の額又は別表第1の規定により算出した補助の対象限度額に設計図書の復元、第三者の専門機関の判定等に要する費用(157万円を限度とする。)を加えた額のいずれか少ない額から、耐震診断に要する費用(136,000円/戸を上限とする。)に6分の1を乗じて得た額を減じて得た額
イ 一戸建て住宅以外 耐震診断(設計図書の復元、第三者の専門機関の判定等を含む。)に要する費用の額又は別表第1の規定により算出した補助の対象限度額に設計図書の復元、第三者の専門機関の判定等に要する費用(157万円を限度とする。)のいずれか少ない額に、6分の5を乗じて得た額
(2) 補強設計事業 補強設計(設計図書の復元、第三者機関の判定等を含む。)に要する費用の額(消費税及び地方消費税相当額を除く。)、別表第1の規定により算出した補助の対象限度額に設計図書の復元、第三者の専門機関の判定等に要する費用(157万円を限度とする。)を加えた額又は住宅局所管事業関連共同施設整備等補助要領等細目(平成12年建設省住街発第29号)第2―1―ハに基づく建築設計費(建替えを行う場合の建築設計費は、耐震改修工事に要する費用相当分を建築工事費として算出すること。)のいずれか少ない額に、3分の2を乗じて得た額(その額が400万円を超えるときは400万円とし、その額に1,000円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てる。)
ア 要緊急安全確認大規模建築物 耐震改修に係る工事に要する費用(建替えを行う場合にあっては耐震改修に要する費用相当分とする。)の額(消費税及び地方消費税相当額を除く。)又は別表第2の規定により算出した補助の対象限度額のいずれか少ない額(以下「要緊急安全確認大規模建築物耐震改修等補助対象額」という。)に11.5%を乗じて得た額に要緊急安全確認大規模建築物耐震改修等補助対象額に3分の1を乗じて得た額を加えた額(その額が4,035万円を超えるときは4,035万円とし、その額に1万円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てる。)
イ 要安全確認計画記載建築物(住宅) 耐震改修に係る工事に要する費用(補強設計に要する費用を含む。)に2分の1を乗じて得た額又は90万円のいずれか少ない額とし、その額に1,000円未満の端数があるときはその端数金額を切り捨てる。
ウ 要安全確認計画記載建築物(住宅以外) 耐震改修に係る工事に要する費用(建替えを行う場合にあっては耐震改修に要する費用相当分とする。)の額(消費税及び地方消費税相当額を除く。)又は別表第2の規定により算出した補助の対象限度額のいずれか少ない額に3分の2を乗じて得た額(その額が6,000万円を超えるときは6,000万円とし、その額に1万円未満の端数があるときはその端数金額を切り捨てる。)
(全体設計の承認)
第5条 耐震改修又は建替事業の補助を受けようとする者は、当該耐震改修又は建替事業が複数年度にわたる場合にあっては、初年度の助成金交付申請前に、全体設計承認申請書(様式第1号)を町長に提出し、当該耐震改修又は建替事業に係る事業費の総額及び事業完了予定時期等について、承認を受けなければならない。当該事業費の総額を変更する場合も同様とする。
2 町長は、全体設計承認申請書の提出があった場合は、その内容を審査し、適当と認めたときは、全体設計承認通知書(様式第2号)により申請者に通知するものとする。
2 申請者が事業に係る建築物の所有権を有する者でない場合は、事業計画書に、当該事業の実施に関し当該所有権を有する者の同意を得たことを証する書面を添付しなければならない。ただし、建物の区分所有等に関する法律に定める区分所有者は、管理組合の規約と事業の実施を決議したことが分かる書類を添付した場合は、この限りでない。
3 町長は、事業計画書の提出があった場合は、その内容を審査し、適当と認めたときは、事業計画承認通知書(様式第5号)により申請者に通知するものとする。
5 要安全確認計画記載建築物に係る耐震診断事業補助金の交付を受けようとする申請者のうち、交付を受けようとする補助金について、消費税仕入税額控除の対象となる申請者は、その旨を町長に報告しなければならない。
6 町長は、前項の規定による報告を受けた場合においては、消費税仕入税額控除の対象と認めたときは、補助金を減額するものとする。ただし、申請時において当該補助金に係る消費税等仕入控除税額が明らかでない場合は、この限りでない。
2 町長は、補助金の交付を決定する場合においては、必要な条件を付することができる。
(権利譲渡の禁止)
第10条 申請者は、補助金の交付を受ける権利を第三者に譲渡し、又は担保に供してはならない。
(中間検査の実施等)
第11条 町長は、耐震改修又は建替事業において必要があると認める場合は、工程を指定し、中間検査を実施することができる。この場合において、申請者は、耐震改修又は建替事業に係る工事が当該指定に係る工程に達したときは、中間検査申請書(様式第11号)を町長に提出しなければならない。
2 町長は、前項の申請書の提出があったときは、耐震改修又は建替事業に係る工事が適正に行われているかどうかについて、速やかに中間検査を行うものとする。
3 町長は、中間検査を行った結果、耐震改修又は建替事業に係る工事が適正に行われていないと認める場合には、申請者に対し、必要な指示を行うものとする。
4 町長は、前3項の規定による中間検査を行うほか、耐震改修又は建替事業において必要があると認める場合は、申請者に対し必要な指示を行い、若しくは報告を求め、又はその職員に建築物その他の物件若しくは設計図書等の書類を検査させることができる。
(補助金の経理)
第12条 申請者は、補助金について経理を明らかにする帳簿を作成し、耐震改修等事業の完了後5年間保存しなければならない。
(1) 補助金の額に変更が生じる耐震改修等事業の内容変更をしようとするとき 補助金交付変更申請書(様式第12号)
(2) 補助金の額に変更を生じない耐震改修等事業の内容の変更であって、次のいずれかに該当するものをする場合 事業内容変更承認申請書(様式第13号)
ア 補助の対象となる部分の面積、配置、構造、形状又は仕上げの変更
イ 耐震診断資格者の変更
ウ 事業工程の大幅な変更
エ その他申請内容の大幅な変更に該当するものとして町長が定めるもの
(耐震改修等事業の中止又は廃止)
第14条 申請者は、補助事業を中止し、又は廃止しようとするときは、速やかに事業中止(廃止)承認申請書(様式第16号)を町長に提出し、その承認を受けなければならない。
(耐震改修等事業の完了期日の変更)
第15条 申請者は、補助事業が補助金交付決定通知に付された期日までに完了しないとき、又はその遂行が困難となったときは、速やかに完了期日変更報告書(様式第17号)によって町長に報告し、その指示を受けなければならない。
(耐震改修等事業の遂行等)
第16条 申請者は、法令の定め、補助金の交付決定の内容及びこれに付した条件その他法令に基づく町長の処分に従って、補助事業を行わなければならない。
2 町長は、申請者が補助金の交付決定の内容又はこれに付した条件に従って補助事業を遂行していないと認めるときは、申請者にこれらに従って補助事業を遂行すべきことを命ずることができる。
(完了実績報告)
第17条 申請者は、補助事業が完了したときは、その完了の日から起算して20日を経過する日又は当該年度の3月31日のいずれか早い日までに完了実績報告書(様式第18号)を町長に提出しなければならない。
(補助金の請求)
第19条 申請者は、前条の規定による通知を受けたときは、所定の請求書により、補助金の交付を町長に請求しなければならない。
(消費税等仕入控除税額の確定に伴う補助金の返還)
第20条 申請者は、第7条第6項ただし書により交付申請を行った場合において、耐震診断費補助事業完了後に、消費税及び地方消費税の申告により補助金に係る消費税等仕入控除税額が確定した場合には、速やかにその旨を町長に報告しなければならない。
2 町長は、前項の報告があった場合には、当該消費税等仕入控除税額の全部又は一部の返還を命じるものとする。
(是正のための措置)
第21条 町長は、第17条の完了実績報告書の提出があった場合において、当該耐震改修等事業の成果が補助金の交付決定の内容又はこれに付した条件に適合しないと認めるときは、申請者に対し、これらに適合させるために必要な措置を講ずることを命ずることができる。
(交付決定の取消し)
第22条 町長は、申請者が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、補助金の交付決定の全部又は一部を取り消すことができる。
(1) 虚偽の申請その他不正の行為により補助金の交付を受けたとき。
(2) 補助金を交付の目的以外に使用したとき。
(3) 補助金の交付決定の内容又はこれに付した条件に対し重大な違反をし、かつ、その是正のための町長の指示又は命令に従わないとき。
(4) その他町長が不適当と認める事由が生じたとき。
(補助金の返還)
第23条 町長は、補助金の交付決定を取り消した場合において、その取消しに係る部分に関し既に補助金を交付しているときは、補助金返還命令書(様式第20号)により、期限を定めてその返還を命ずるものとする。
(指導及び監督)
第24条 町長は、必要があると認めるときは、耐震改修等事業を実施している申請者、耐震診断資格者、設計者、耐震改修又は建替工事に係る施工者等(次項において「申請者等」という。)に対し、耐震改修等事業の計画又は施行の状況等に関する報告を求めることができる。
2 町長は、申請者等に対し、耐震改修等事業の適正な執行を確保するために必要な措置を講ずることを命じ、又は必要な助言若しくは勧告をすることができる。
(その他)
第25条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が定める。
附則
この要綱は、公布の日から施行し、平成26年4月1日から適用する。
附則(令和元年6月1日告示第56号)
この要綱は、令和元年6月1日から施行する。
附則(令和元年10月9日告示第76号)
この要綱は、令和元年10月9日から施行する。
附則(令和4年3月29日告示第33号)
(施行期日)
1 この要綱は令和4年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 改正前の各要綱に定める様式は、当分の間、使用することができる。
別表第1(第4条関係)
補助の対象限度額
事業区分 | 限度額 |
耐震診断事業 補強設計事業 | 次の床面積の区分による額の合計額 (1) 1,000m2以下の部分は3,670円/m2 (2) 1,000m2を超え2,000m2以下の部分は1,570円/m2 (3) 2,000m2を超える部分は1,050円/m2 |
備考 限度額は、補助対象事業に係る建築物の床面積について算出する。
別表第2(第4条関係)
事業区分 | 限度額 |
要緊急安全確認大規模建築物及び要安全確認計画記載建築物(住宅等以外の建築物)の耐震改修又は建替事業 | 51,200円/m2 ただし、免震工法等特殊な工法による場合は83,800円/m2とする。 |
要安全確認計画記載建築物(マンション)の耐震改修又は建替事業 | 50,200円/m2 ただし、免震工法等特殊な工法による場合は83,800円/m2とする。 |
要安全確認計画記載建築物(マンション以外の共同住宅)の耐震改修又は建替事業 | 34,100円/m2 |
備考 限度額は、耐震改修等事業に係る建築物の床面積(建替えにあっては、従前建物の床面積)について算出する。